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戴きもの (18) 1/2


なーーんとか     の脱稿しました 


うーーー長かったぁ  基本ダ/メ/人/間/なモノで締め切りが有ると

ドキドキでした  落とさなくて一安心しました 

 私の他にも豪華な執筆陣さま方の素敵なおハナシが載っていますので

宜しければご検討下さいませ 

また、ご購入の暁には感想など頂けると大変喜びます 


しかし  人間頑張ると最後にはイイ事が有るもので 

脱稿のご褒美と言うワケでは有りませんが 

妄想玉手箱 さつき さまより素敵SS戴いちゃいましたよ 

続きを読む より素敵SSご堪能下さいませ 







  Jesus Christ(#01)




























一度、そして間をおかずもう一度、はっきりと耳を打った人の声――

それも、ただならぬ叫び声に、キョーコは意識を浮上させ、目を開けた。

視界はしっとりとした暗闇に覆われている。

馴染みのないベッドの感触に違和感を感じたのは一瞬で、すぐにキョーコは状況を思い出した。

そう、今は、先輩俳優敦賀蓮の手伝いで、ホテルの部屋に泊まっているのだ。

ぼんやり瞬きをして、薄暗い中、平らかな天井を眺める。

枕元に置いた電子時計は午前三時を示していた。

三度、先ほどキョーコの眠りを破ったのと同様の叫び声が静寂を切り裂いて部屋の中に響く。

キョーコは跳ね起きた。

声はキョーコの隣、蓮のベッドから聞こえた。蓑虫のように毛布にくるまって眠る、

先輩俳優の姿は眠る前に見たときとそう変わらない。

だが、蓑虫の頭からは、苦しそうに歪んだ端正な寝顔が覗いていて、

彼がうなされていることは明らかだった。

キョーコが慌ただしくスリッパを履いて駆け寄る間にも、蓮の口からは、

さらに叫び声が漏れた。辛うじて聞き取れたその言葉の内容に、

キョーコは眉根を寄せ、蓮を起こそうと伸ばした手を、一瞬止めた。

 ジーザス・クライスト――確かにそう聞こえた。

ひどく綺麗な発音のそれは、余りにも有名な言葉だ。

しかし、一般的日本人が、うなされて口走るには少々不似合いすぎやしないだろうか。

キョーコは、かつて『坊』として、蓮と交わした会話を思い出す。

『てんてこ舞い』という言葉を知らなかった蓮。どこか外国にいたのでは、

というそのとき抱いたキョーコの疑念は、実は正しかったのかもしれない。

 一瞬頭を駆け巡ったそれらの思考は、だが、次に目に飛び込んできた光景に、

光の彼方に飛んでいった。先輩俳優の眦からは見る間に透明な雫があふれ、

こめかみへと流れていく。キョーコは慌てて、蓑虫の毛布を解きにかかった。

大体、こんな風にくるまって寝ているから、うなされたりするのだ。



「敦賀さん!起きてください!敦賀さん!」



ようやく毛布を解いてキョーコが揺さぶる中、なおも先輩俳優は眠ったまま何事かを呟く。

今度もスラング混じりの英語のようだ。辛うじてキョーコに聞き取れた部分は、「許してくれ」。

何となく、聞いてはいけないことを盗み聞きしている気分になって、

キョーコはそれ以上寝言を聞かないように努めながら、懸命に蓮を起こした。



「敦賀さん!夢です!起きて!」

「え……ああ、最上さん……」



そうして、やっとのことで目を開けた先輩俳優は、まだ意識がはっきりしていないのだろう、

ぼんやりキョーコを見上げた。キョーコはほっと息を吐く。



「大丈夫ですか、随分うなされていましたけど」



ベッドの横に座り、サイドボードからハンドタオルを取って目元をそっと拭ってやると、

先輩俳優は気づいていなかったのか、愕然とした表情を浮かべた。



「え、俺、泣いて……!?」

「よほど嫌な夢をご覧になっていたようなのでお起こししましたが、ご迷惑でしたでしょうか?」



キョーコはそれには触れず、事務的に訊いた。後輩ごときに夢を見て泣いているところを

見られたなんて、普通の男性ならプライドに障るにちがいない。

すると、蓮は動揺を顔に浮かべながらも、微笑んだ。



「いや、ありがとう。助かったよ……うん」



前触れもなく至近距離で炸裂した甘やかな神々スマイルに、キョーコの心臓の鼓動がはねた。

(どどど、どうして、ここで神々スマイルなの!?)

そんなに、夢から覚めたことが嬉しいのだろうか。お礼のつもりなのかもしれないが、

はっきり言って心臓に悪い。迷惑だ。



「お、お水をお持ちしますね」



急に、先輩俳優が横たわっているその同じベッドに座っていることがいたたまれなくなって、

キョーコはそそくさと立ち上がった。――立ち上がろうと、した。

手を掴まれたと思った一瞬後には、キョーコはベッドの上で、暖かくも力強い腕に

抱きしめられている。キョーコの頭の中は真っ白になった。

自分は今、もしかしなくても、蓮に抱擁されているのだろうか。



「つ、敦賀さん……?」



恐る恐る声をかければ、身体に絡みついた腕には、さらに力がこもった。

布団と蓮の身体の暖かさと、そこから漂う良い香りが、何ともいえず心地よくキョーコの心を

くすぐる。そうしていると、心の奥の扉に鍵をかけてしまい込んだはずの感情――

絶対誰にも見せないと決めたはずの、軽井沢で蓮がキョーコにかけた悪い魔法が、

胸の奥からじわじわと溢れ出してきてしまいそうだ。

自分の胸の鼓動をうるさいと思いつつ、震える声でもう一度名前を呼ぶ。



「敦賀さん……?」

「ごめん、少しだけ、このままで……」



常になく頼りない声に、キョーコは顔を曇らせた。抱き枕を求めずにはいられないほど、

嫌な、恐ろしい夢だったのだろうか。それはそうだ、大の男が泣くのだから、

余程の夢だったに決まっている。だが、嫌とか恐ろしいとかいうよりも。



「悲しい夢を見たんですね」



するりと口をついて出てきた言葉に、蓮の身体がぴくりと揺れた。



「……俺は、もしかして、何か寝言を言った?」

「何か叫んでおいででした。よく聞き取れませんでしたけど」



それが英語だったことは、触れずにおこうと思った。

ただの後輩が踏み込んでいい領域ではないだろう。



「そう……起こしちゃったんだね、ごめん」

「いえ、それは全然構わないのですが……」



この状況は大いに構う。

だが、夢を見ていたときの蓮の表情を思い出せば、それを口に出すのは躊躇われた。

苦しそうな悲しそうな、辛そうな顔は――いつかの坊のときに見た、あの顔だった。

見る方の胸が痛くなるような、悲痛な顔。その蓮の苦痛が少しでも和らぐというのなら、

少々抱き枕になるくらいがなんだというのだ。



「こんな風に夢を見ること、よくあるんですか?」

「いや……かなり久しぶりかな」



では、以前はよく見ていたというのだろうか。

泣くほど、悲しくて辛い、多分過去にまつわるのだろう夢を。



「敦賀さん。……私に、他にも何かできること、ありませんか?」



気がついたときには、キョーコは口走っていた。















Jesus Christ(#02)へ続く














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氷樹といいます。
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蓮×キョ好きです。

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